学会

開始、である。ZURICH、PARIS、TOKYO、HIROSHIMAと怒濤の移動。早朝6時台の飛行機で広島に着。


予約せずだったがうまいこと学会専用シャトルバスに乗り込むことができる。
そのおかげで、げき渋いtkさんの論文は聞けずだったが、その他先輩方の論文を拝聴することに成功。なつかしく、そしておもしろい。
卒論を無理矢理伸ばして2編にしたぼくのとは違い、修論はすばらしく濃ゆいものばかりである。聞きごたえ充分。
...と思いきや、その後出てきたさかけん軍団の卒論は2編にしても聞きごたえ充分なのである。自分のやばさにここで初めて気づく。
サイトーのもチナツのも実は聞くのは初めてだったがホントによくできてる。特にチナツのはすばらしくクリアでちょっと感動。
さかもと先生によるキレキレのまとめも入り、かなりセッションとしても引き締まった感じで終了。来てよかったかなとふと思う。
休憩時間のたび久々の先輩方や同輩に「丸くなった?」と言われるも、そろそろ言えばいいってもんじゃないだろうと心のなかでつっこむ。
でも変わらず接してくれるのは楽しい。


その後1ヶ月ぶりの研究室活動として宮島に向かう。
ガイドゴトウダの手際が悪いのか昼飯が5時くらいになるという悲劇に見舞われつつも夕暮れ時の宮島に到着。もしや初フェリー。
結構このためにわざわざ19日入りしたといっても過言ではない厳島神社だったが、想像とは違いなんと干潮で全然水に浮かんでおらず。
が、これがよいのである。
夕日をバックにおなじみの大鳥居が大量のワカメ(?)で青々とした地の上に立っている姿がなんともかっこよい。
そして、逆光のせいで、それに向かう人々のシルエットが大行進するさまもなんとも神々しい。
自分もその一員になって鳥居に近づいてみると、なんとこの鳥居、柱が一本の大木でできておるではないか。まさにがーん。
ゆらゆらとゆらめくそのかたちに対して少しださいのではと思いつつ近づいてきた自らの思考のあさはかさが逆転、急にそのかたちの力強さに圧倒される。
水に浮かんでないぶん社殿のほうも縁側の位置が異常に高く見え、非常に浮遊感のあるようすが興味深かった。


歴史的建築の荒唐無稽さの感動もさめやらぬまま、今度は広島市内に戻りまさに今の建築を語る某シンポジウムに参加。
ついに実作を手に入れたからか、ryfさんの語りが今までで最も生々しく、滑らかに耳に入る感触である。
そして、宣言することのできる強さが何よりも魅力的であった。
その他の建築家の方の話もゆっくり聞く予定であったのだが、残念ながら論文の直しが巨匠nsk氏より入りホテルへ戻る。そして缶詰。
完全に寝不足のなかネットカフェ探しに奔走したり、久々の研究室飲みには参加できなかったりと散々な夜を過ごす。
このために帰ってきたのだと言い聞かせながらパワポを直し、朝方床につく。


ザ・ジャパンな感じをいま体験できたのはよかったかもしれない。瀬戸内海とチューリヒ湖がだぶる。