レモン

画翠的なものがないらしいZURICH。模型材料は学校にあるちいさい画材屋かCOOPがやってるホームセンター的なところでしか買えない。
もちろん材料の表記もドイツ語なのでほぼ経験をたよりに勘でいろいろ買う始末。


今回はシェルということで日本では使ったこともない石こうに挑戦。これがなかなかやっかいだがおもしろい。
まず骨折でもおなじみギプス(石こうがあらかじめついた布)をつくりたいかたちの塊にぺたぺた。
それだけだと強度的に弱いのでその上からジェッソを塗る要領で石こうを塗っていくのだが、
こいつが水を入れた瞬間からどんどん固まっていくのではやく塗らないとハケも模型もすぐカチカチになっていくのです。
ぼくのチームの目標はどこよりもきれいな模型をつくることでもあるので慎重にやりたいのだがそれもなかなか許されない固まる速さ。
はじめてにしてはまぁまぁという感じなものの明日再度挑戦。


ぼくらのコンセプトはシェルでチューブ空間をつくること。ビバトヨオ。
ふだんは大空間をつくるものとして、つまり屋根として機能するシェルという構造を、
少し屋根というものを意識させないような、それを飛び越えてにょろにょろと細長い空間の印象をまず抱かせるようなものにできないか。
大空間のためではなく、薄い壁と、シェル構造がつくるナリのセクション(断面)に期待をかける。
それも、1週目でパートナーがやった、ひらたいプラ板の下にいくつかコップを置いて、それをオーブンにつっこんでフニクラ(逆さ吊り)のように
プラ板がへっこんできたところをシェルにする、っていう(全然わかりませんね)、なかなかきれいかつある程度意図的である程度自律的な模型のプロセスを、
そのままキープしてブラッシュアップできないかとぼくが強く推したからである。
コップをセットしたところがそのまま逆さまになって設置する辺、つまりは壁になるのだが、逆に壁の配置さえ決めれば
断面での動きはある程度オープンエンドで勝手に動いてくれる。これを利用する。
パートナーはプランに興味がなさげなので、さくさく勝手にコップ=マルという幾何学のみを使って、あとは大きさとそれらの関係から
なんとか屋根じゃなくチューブのような空間になるように壁を決めていく。てか青木淳のOPJのような平面。
あとはうまく断面が動いてくれればけっこうおもしろいんじゃないか、と思っていたが...
模型がオーブンのサイズまでしかつくれないこととコミニュケーション不足がたたり結局ヤネヤネしてしまう。というかドームやーん。
割りにかわいい感じなのが救いだがあとはプレゼン勝負。


大きな窓みたいなところにも細いコップをセッティングしてもらう予定だったのですが...
そうなると枝状の図式が強いプランとそれとは勝手にもりもり動く断面みたいな構図がつくれたのはずも後の祭り。