朝が

はやいETH。最初の授業の開始時刻はなんと8時。ついにケレツ参上の本日のエスキスも8時半開始。


比較的はやいグループに回り、ケレツも疲れてない間にプレゼ開始。
3Dがかなりうまくしっかりプレゼンテーションもこなしてくれた相棒のおかげで、ケレツがいろいろしゃべってくれる。
とにかく大きい模型をつくることで有名なケレツスタジオ。
オーブンで型をとるという特殊なやり方でつくっている我らが模型の都合上大きさでは勝負できないものの、
きっと美しい模型をつくれば食いついてくれるという予想通り、テクスチャーやつくり方などをかえて量産した模型に食いついてくれる。
パートナーのオーブンの型の出来がよすぎ、「なんでわざわざ石こう模型もつくってるの?」といろんな人に聞かれたが、ここでついに我が仕事も報われる。
模型は情感に触れることのできるプレゼンテーションなのだ。
名付けて''オーブンハンギングモデルメイキング''(*前回参照、英語いいかげん)が受けたらしく「模型はパーフェクトだ」と連呼。
そして、「クラシカルなハンギング(逆さ吊り)という方法だがあまり見たことがないカタチになってる、これをいかにデベロップさせるかが課題だね」というようなアドバイス。 
クラシカルな方法をとったことがちゃんと伝わって一安心。
言い忘れていたが、この2週間はエクササイズとして課題テーマが''BAUE EIN HAUS FUR DEIN HAUSTIER(動物の家)''。
ほとんどの学生が応えてはいなかったが、動物のための空間とは、動物がつくる空間とは、ということに興味を抱いていたのも印象的。


シェル構造、それは急激な技術進歩のもとにいかなるフリーフォームも可能にしつつある構造であるが、
それを使う課題に出会うことで考え始めたのは、いかにそれでも建築学というものが培ってきたやり方でカタチをコントロールできるかということである。
今回は、''ハンギングというシステム''→''壁の配置をキメる(つまりは「平面図で」考える)''というプロセスをとったが、
キメの部分を「壁」というクラシカルかつ普遍的な建築言語、自然言語で語る、そしてそれを「平面図」という建築リテラシーの基本中の基本で伝えることで
いかに開かれたコミュニケーションが可能になるかということが個人的な裏テーマでもあった。
もちろんシェルにおけるキメの位置はどこでもよいのだが、「壁」という言語に落とすことで「なんでそこに決めんの?」みたいな建築の不透明さがなくなっていく。
そして、そうしてある程度の言語を共有できた瞬間、建築の範疇とこないだ言ってみたものが空間として浮かび上がってくる印象を今日まさに受ける(ドイ語不全のおかげ?)。
さらに、そのことをしっかり理解している感じの学生がちゃんといて、そこでこれでもかと奇をてらってくることのなんと知的興奮をおこしてくれること。
これだから建築はおもしろい。
誰も知らないものをつくるためには、ここまでは知っているという糸口をしっかり構築してあげることが必要なのだ。


ケレツもそんな建築の意味の世界を重要視している感を見受けられたのがなおもよし。
曰く、「構造的にはフェイクでもしっかり意味をもたせることができれば、そんなシェルの使い方があってもいいんじゃないか」。


期待以上にいいじゃないかケレツスタジオ。
ついに明日からは個人作業に移行、各自にそれぞれ異なったプログラムがランダムに割り当てられる。
ぼくは''BUROHOCHHAUS(vielgeschossig)''=''オフィスビル''。シェルでどないすんねーん。


量産記念、かなりつるつるです。

RHINOってぇ模型に強い3Dソフトを使ってます。