恒例

セミナーウィーク第2回。
今回は以前のATHENS-ISTANBULのように自由選択のものではなく、スタジオに盛り込まれているものとして参加する。
ということでもちろん目的地はVICENZA、そしてメルクリつき。
朝早くからZURICHのレンタカー屋の前に集合し、アシスタントだけでなく学生も運転手となっての格安ツアーがここからスタート。
ぼくは英語組ということでアシスタント&メルクリの車に乗せてもらう。


乗ること5,6時間くらいだろうか、ついにVICENZAに着。さっそく敷地へと向かう。
VICENZAの街は1時間も歩けば街の全体が把握できるくらいの小さな街なのだが、そんな小さな街にパラーディオの建築が10以上もある。
加えて彼らの弟子やその影響を受けた建築家たちのつくった建築もごろごろしてるから、街の濃度が大変濃い、しっかりとした都市になっている。
やはり都市を印象づけるものとして密度というものは不可欠である。
それは単に建物群の密度でもあるけれど、その建物の群れに潜む言語の密度でもあるんじゃないか。
言語的接続がハンパなく、そしてそれが心地よい都市である。


とにもかくにも敷地はやはり想像力を刺激する。


メルクリに「撮ってモモヨに送るんだ。」と指示されてしまった道中のサービスエリア。メイドイントーキョー的ってことでしょうか。

さて敷地。これが今回のお相手のPALAZZO PORTO BREGANZEです。この中+左手の建物の敷地分が今回つくるべき部分となる。

寄ってみる。想像通りの男前度であるが、想像以上に深みが少ない。柱もシャープ。

側面を見る、その1。ブリックあらわしのまま。

側面を見る、その2。こちらは特に醜い処理をなされてしまっている。現在は右手にくっつくテレコムの建物の一部として使われている。

中庭より。オーダーがつづく。現在は駐車場。

ひいた様子。このようにとても細長い広場の短手をおさえるようにファサードがある。手前で人通りが激しいのが大通りであるCORSO PALLADIO。

さて、巨匠が語り始めます。自然と群がる学生たち。ぼくは訳してもらいながらついていくので精一杯。

日が暮れるまで議論はつづく。みな中庭の想像以上の小ささに戸惑う。

中庭の扱い方に関しての議論が盛り上がったので、同じ広場にある PALAZZO THIENE BONIN LONGARE の場合を検証。

初ディナーは立ち飲み屋みたいなところで。これがものすごく雰囲気がよくてうまい。写真は偶然誕生日だったドミニクへのサプライズ。