ウィリアム・モリス
の住んだBIBURYへ。
14世紀につくられたARLINGTON ROWとよばれる家並を参照してそれ以後の世代がさらに街並をつくってきたことでできあがった、
コッツウォルズストーンの蜂蜜色と緑のみによるナチュラルですでにセピア色な風景。
ぼくらが幸運にも入ることができた家のドーマー窓にはそうした参照のストーリーが込められていて、
もともとはなかったはずのドーマー窓をあとで付け足したんだと、それを付け足す以前以後の写真なんかを見せながら住人である写真家は自慢げに語る。
それはその建物だけの世界で見れば単にたったひとつのドーマーを付け足したというだけなんだけど、
そうすることで単なるひとつひとつの拍子であったそれぞれの家のドーマーのあいだには新たなリズムが見出されていることになるともいえる。
そういうリズムに美しい川のせせらぎのリズムが折り重なって、この美しい風景は奏でられている、
とでもルフェーブルなら言うのではないか。
ARLINGTON ROW。ひとつひとつはとても小さな家々なのです。
写真家さんの家。もともとあったこの家の空気をうまく読み込んで新しいものに変容させている。