コルビュジェの原点

を辿る今日はLA CHAUX DE FONDSへ。言わずもがな彼はここで生まれたれっきとしたスイス人である。


MAISON BLANCHE /1912は佇まいはクラシックながらもコルビュジェのその後を支える光への欲求が早くも実践された傑作。
パラーディオと比べてもそのどこまでもひろがる明るさは爽快で新しく、
その均質な明るさが区切られた部屋らを大きなひとつながりの空間に感じさせる。
それは屋根裏でもいとも簡単に実現されていて、その抜群な設計のうまさはその後の新たなチャレンジに向かうに充分すぎるほど。


VILLA SCHOWB /1916と CINEMA LA SCALA /1916に共通するファサードの両端を抑えるかのような丸窓は、
彼のファサードにおける水平性への欲求の萌芽であろうか。
巨匠はその建築人生の始め方もいい。


VILLA SCHOB、通称VILLA TURQUE。パラーディオのCASA COGOLLOを参照したかのようなファサード

VILLA FALLET /1907。コルビュジェ20歳のときの処女作。

VILLA JAQUEMET /1909。コルブもスイスの人かと思ってしまう。

VILLA BLANCHE(VILLA JEANNERET PERRET)。白の時代到来。

船の窓のような覗き窓もついてた玄関戸。

この広さ、そして明るさ。とにかく外観でイメージする以上に窓が大きい。

薔薇の壁紙もとてもエレガント。窓辺もしっかりとつくっている。その厚みは窓辺というより窓部屋。

細長いキッチン。床にはられたタイルがひとつながりになった空間をまた分節する。

2Fにのぼれば後の水平連窓につながるような窓の配列。

出窓の空間。色彩感覚もあいかわらず。

白く明るい屋根裏。ここまでつくれる人だからこそ屋根裏を捨てたんだろう。

造り付け家具。

下階もまた明るい。

は虫類ディテールその2、ヘビ管。

CINEMA LA SCALA。無理矢理にでもシンメトリー。

先のファサードの右端、フェイク窓の裏側。空間を補うかのような大きすぎる柱礎。

こちらはオリジナルではないらしいのだがなかなか。

BERNにも立ち寄りました。クレーは天才。アリかロバか。