まだまだ行きます

LONDON。今日も朝はまず郊外のSURREYから。GODDARDS, Edwin Lutyens/1900。


Lutyensはこれまた『建築の多様性と対立性』に出てくることでぜひ行こうとなった建築家。
日本ではほとんど知られてないだろうけど、20世紀初頭に数々のカントリーハウスの名作をつくった英国建築界の最重要人物のひとりす。
このGODDARDSは何よりもチムニーの存在感が抜群で、まるでモスクのように建築のプロポーションに緊張感を与えるものとして作用している。
そのおかげで平べったい建物本体のプロポーションがさらに低重心になってまるで建物が地面に張りついてるかのようで、とても堂々。
パラーディオのように明確なファサードがなくてもそうした堂々とした面持ちを持つことができているのがなんとも現代的でよい。
そしてそのチムニーはもちろん内部では暖炉窓となって現れ、あいかわらず大きな空間のなかにもグラビティが存在。
朝からいいもん見たと満足げな我々。


その後シティの戻り後継の作品群に唸る。地に足ついた建築というのはそれだけでたまらない。


GODDARDS。郊外もこんな住宅ばっかりになったらという可能性だってまだまだある。

向きの異なる窓が3つ設けられ、日の動きに合わせながら炉火の周りにゆっくりと佇むような豊かなふるまいが想像される。

なんとボーリング場つき。平面の両翼の片方をこんなふうに使ってしまう粋なバランス感覚。

THE RED HOUSE, Tony Fretton/2001。これまた堂々とした出で立ちはまるで現代版パラッツォ。これはなかなかできん。

その赤はこの赤か。

STUDIO HOUSE, Sergison Bates/2004。第4世代町家としてもふさわしい構えの積層感。

無理言って入れてもらいました、もちろんちゃんとリサーチとして。ロンドン建築はとにかく裏側のオープンネスが素晴らしい。これは日本でもできるはず。

となりにはCaruso St Johnのオフィスが。立面のかたちがしっかりあってかっちょいい。

ちょうどこれも見れました、SERPENTINE GALLERY PAVILION, SANAA/2009。

柱が太いのが全て。SANAAの空間は精度が命ということをまざまざと知っちゃった感じ。